ブレーキの効きについて
ブレーキの効きは,パットとローターの摩擦力の強弱で決まります.
摩擦力とは,摩擦係数x垂直荷重で表し,摩擦係数が高いパットでローターに強く押し付ければブレーキは良く効くということになります.しかし,ブレーキの良し悪しは,性能面での制動力と体感する効き(フィーリング )との表裏一体となって評価されます.
体感する効きには,個人差があり,【期待する程効かなかった】という声を耳にする時もありますが,どの様に期待しているのか数値化できないこともあり,また,交換した車両,及び、ローターの磨耗状況も把握できないため,体感するブレーキの効きには奥深さがあります.
ブレーキの鳴きについて
鳴きの発生は、制動時にディスクパットやローターが共振する為に発生いたします.
鳴きの発生原因を特定する事は、容易ではなく、キャリパーの状況,ローターの状況,ブレーキオイルの状況、パット材質の硬度、摩擦係数などが関係しています。、
材質を柔らかくすれば、鳴きは防止できますが、磨耗が早くなりますので、摩擦係数、ローターの径、ブレーキを掛ける力のなどを考慮して行かなければなりません。
鳴きの問題は、ブレーキメーカーにとり、奥の深い課題の一つです。
純正品はパットの開発時に,使用温度域,車重,速度等のデーターから特性を算出し,特性に合わせた摩擦係数を算出しています。
ベスラのパットは,純正品の芯金の裏に表示されている
摩擦係数を表す英文字を参考として、摩擦係数を算出しています。
焼結パット H, レジンパットはGの摩擦係数で作られています。
摩擦係数の基準
米国AAMVA(現在は廃会)が設定
した基準は次の通りです。
0.25〜0.35 E
0.35〜0.45 F
0.45〜0.55 G
0.55〜 H